好きなことを仕事にする、という意味ではトラベル業界はその代表格かも知れません。旅が好きという人はとても多いですが、それを仕事にしようと思うほど旅好きな人にとって、トラベル業界は「夢を実現できる世界」に見えるでしょう。

でも実際にそれを仕事にするとなると、気になることも色々と出てきます。そんな時は実際に現役のプロとして働いている人に聞いてみるのが一番です。トラベル業界ってどうですか？この仕事をしていて良かったことは何ですか？という質問への答えをまとめました。 そこから見えてきたのは、やっぱり「好きなことを仕事にできる」ことの素晴らしさです。

トラベル業界に就職するには、何よりも即戦力となるスキルとホスピタリティを身に付けることが大切です。

仕事で旅行に行ける！

まず、誰しもが頭に浮かべるのがコレ。根っからの旅好きという人にとって、仕事で旅行に行けることは大きなメリットで、これこそがトラベル関連の職業に就いた目的だと言い切る人もいます。

旅好きの人はいかにお金をかけずに旅をするかというノウハウに長けていますが、仕事で行く場合はお金をもらいながら行くわけで、この魅力はツアコン（ツアーコンダクター）になった人にとっては特に大きなものです。担当エリアの関係で同じところに何度も行くこともあるわけですが、旅の達人ほど同じ場所に何度行っても毎回新しい発見があると語るので、その意味でも仕事で旅行に行けることは自身の視野を広げることにもつながりそうです。

趣味から仕事になって、もっと旅の達人になる

トラベル系の職業に就く人の多くは、もとから旅行が好きでそれを仕事にしたいという人たちです。そんな人だけに、すでに旅のノウハウは色々と持っていると思いますが、それはあくまでも趣味の世界での話です。トラベルの仕事に就いてプロになると、入って来る情報の質と量がまるで違います。元から旅好きの人は、こうした情報をうまくいかす方法を知っているので、もっと旅の達人になることができます。

そしてお客様だけでなく、旅行に関わる関係会社の方や旅行先の現地の人など幅広い世代の方、色々な職業や趣味を持っている人との出会いがあります。旅行を通じてたくさんの人から刺激を受けることができ、自分自身の成長にもつながります。

休日が決まっていないので意外にプライベートが充実する

旅行会社に勤めている人の多くは、シフト制勤務になっています。シフト制というのは 1 ヶ月単位で出勤日と休日をその都度決めていく勤務体制のことで、お客様の多い土日はみんなで出勤し、平日に交代で休日を取ることがよくあります。土日が休みじゃないなんて、と思うかもしれませんが、意外と平日の休みは快適です。休日に込み合うショッピングモールやテーマパークもスイスイ移動でき、のんびりと楽しむことができます。

また GW などの、旅費が高い＆席が取れにくい日程を避け、大好きな旅行にかしこくいくことも可能です。病院や美容室の予約、役所の手続きなど、平日でないとできない用事も意外と多く、トラベル系の職種に就いている人に聞くと、こうした用件を片付けるのにも平日の休みはとてもありがたいといいます。

子供がいる人だと参観日など学校行事も平日に集中しているので、こうした行事に参加しやすいという声も聞かれます。

お客様から直接感謝されるのは最大のご褒美

最後にお伝えしたいトラベル職種の最大の「良かったこと」が、お客様からの感謝や信頼です。旅行会社を利用するお客様にとって、窓口の担当者や添乗員といった人たちは自分たちの旅行についてすべてを任せている旅のプロです。自分たちの旅行が素晴らしいものになったら、その感謝の言葉は直接接している人たちに真っ先に届けられます。

ツアコン（添乗員）は特にお客様と一緒に旅行をしている立場なので、良い意味でも悪い意味でもお客様の声がダイレクトに入ってきます。お客様も人間なので、満足をしたらそれをストレートに言葉にします。旅行には感動が付き物なので、感動したことや旅行で世話になったと思ったことをストレートに伝えてくれること、トラブルやクレームを事前に回避できたり無事に解決できたこと、それはまさにツアコン冥利に尽きる瞬間です。

自分がサポートした旅行企画がうまくいったことが目の前で分かるのですから、トラベルの仕事をしていて良かったと心の底から思えるようになります。

また、トラベル業界での経験がどんどん増えてくるとスキルも高くなってくるので、旅行関係の人脈が広がって、プランナーであれば自分が手配した旅行企画が他の誰よりも魅力的なものにすることもできるようになってきます。トラベル業界は、「好きなことを仕事にし、自分も周りも幸せになれる。」そんな素敵な仕事だと、プロは語ります。